映画芸術

脚本家荒井晴彦が編集発行人を務める季刊の映画雑誌。1月、4月、7月、10月に発行。2016年に創刊70周年を迎えました!書店、映画館、Amazon、Fujisanほかにて発売中。

2012-01-01から1年間の記事一覧

「ぼうふら脚本家 神波史男の光芒 この悔しさに生きてゆくべし」 <BR>大好評発売中!

ぼうふら脚本家 神波史男の光芒 この悔しさに生きてゆくべし A5/388ページ/2012.12月増刊号/2200円 60年代以後の日本映画界で悪戦苦闘した異能の脚本家神波史男。 その全体像を追う濃密の一冊! 【目次】 《未映画化シナリオ》 「いつかぎらぎらする日」…

10月30日、「映画芸術」最新号(441号)発売!!!

B5判、152頁、1500円(税込) 【特集 日本映画、闇を描く】 『その夜の侍』 インタビュー 赤堀雅秋(監督) インタビュー 藤村恵子(プロデューサー) 『悪の教典』 インタビュー 三池崇史(監督) 〈論考〉山本政志(映画監督) シャキッとした暴力映画たち…

管理人より読者の皆様へ

日頃より映画芸術DIARYを読んでいただき、ありがとうございます。 前任の武田俊彦さんが2007年4月にこのサイトを開設してから5年が過ぎました。2008年に私が運営を引き継いで現在に至りますが、今月限りで映芸を辞めることになり、今後の記事の更新が難しい…

映芸シネマテークvol.13『スーパーローテーション』<br>斎藤久志(本作監督)×井土紀州(監督・脚本家)トーク

6月8日に行なわれた映芸シネマテークでは、斎藤久志監督作『スーパーローテーション』を上映しました。本作は日本映画学校俳優科の卒業制作として作られ、物語としても俳優学校に通う生徒たちの日々が描かれています。そうした映画の設定も相まって、ゲスト…

シリーズ「映画と労働を考える」第4回〈最終回〉<br>「独立映画鍋」発足インタビュー<br>土屋豊(代表理事・映画監督)<br>深田晃司(代表理事・映画監督)<br>藤岡朝子(理事・山形国際ドキュメンタリー映画祭ディレクター)

このサイトの記事のなかでも特に反響の大きかった深田晃司さんによる連載「映画と労働を考える」。今年6月、彼がこの連載で提起してきたような問題意識を共有する人たちと共に「独立映画鍋」なる組織を立ち上げた。7月23日には渋谷キノハウスでキックオフイ…

映芸読本第1弾、8月28日(火)発売!

映芸読本第1弾「映画監督 藤田敏八 パキさんとその仲間たち」林久登著 A5判/並製/196ページ/定価1,800円 日活の70年代を代表する映画監督藤田敏八、初めての評伝が完成しました。 裕次郎、アキラ、赤木圭一郎、浅丘ルリ子、吉永小百合、 華やかな時代の日…

映芸読本刊行記念 上映イベントのお知らせ

映芸読本「映画監督 藤田敏八 パキさんとその仲間たち」(林久登著)刊行記念 敏八命日 8.29 没後15年、一夜限りの追想を! 8月29日(水) 開場20:50 開映21:00 上映作品:『危険な関係』(監督:藤田敏八) ゲスト:根岸吉太郎(『危険な関係』助監督)×…

事務所移転のお知らせ

8月20日より下記のとおり、事務所を移転することになりましたので、お知らせいたします。 新住所 〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-6-7 広瀬ビル3F 新電話番号 03-6272-9710 新ファックス番号 03-6272-9711 ※メールアドレスの変更はありません。 なお、新…

『親密さ』<br>濱口竜介(監督)インタビュー

オーディトリウム渋谷で「濱口竜介レトロスペクティヴ」が開催されている。本サイトでも取りあげた『PASSION』(08)や、韓国の俳優キム・ミンジュンを主演に迎えた『THE DEPTHS』(10)、被災者の証言を記録することに徹した震災ドキュメンタリー『なみのお…

『こっぴどい猫』<BR>今泉力哉(監督)インタビュー

ドキュメンタリー『たまの映画』(10)や青春Hシリーズ『終わってる』(11)などで頭角を現す以前から、恋に狂う人々の人間模様を鋭く描いて傑出した短篇を量産してきた今泉力哉が、現時点の集大成ともいうべき130分の長編『こっぴどい猫』を完成させた。「…

7月30日、「映画芸術」最新号(440号)発売!!

B5判、156頁、1500円(税込) 【特集 映画女優の現在形】 インタビュー 榮倉奈々 インタビュー 渡辺真起子 インタビュー 谷村美月 インタビュー 江口のりこ インタビュー 二階堂ふみ 【特集『かぞくのくに』】 〈対話〉 安藤サクラ(主演)×井浦新(主演) …

「映画芸術」バックナンバー在庫一掃セール実施中!!

来月中旬に事務所を引っ越すことが決まりましたので、バックナンバーの在庫一掃セールを行ないます。8月10日(金)までの期間、358号(1989年秋号)~434号(2011年冬号)までのバックナンバーを全品半額とさせていただきます。お申し込みは、本サイトのバッ…

細谷隆広インタビュー<br>川向こうの映画館で(後篇)

いまや伝説の名画座と言われる、自由ヶ丘推理劇場、大井武蔵野館、中野武蔵野ホールなどで支配人を務め、一部の映画ファンからタコ支配人の愛称で親しまれた細谷隆広氏。彼がそれらの映画館で組んだプログラムはシネマヴェーラ渋谷や銀座シネパトスなど現在…

映芸シネマテークvol.12 レポート

来週金曜日に次回の上映を控える映芸シネマテーク。3月に開催された前回のシネマテーク上映後のトークを掲載します。作品は大工原正樹監督『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』、その脚本家井川耕一郎氏の監督作『西みがき』。コンビを組まれることも多い二…

『相馬看花 -第一部 奪われた土地の記憶-』<br/>松林要樹(監督)インタビュー

タイ・ビルマ国境付近に留まった未帰還兵を追うドキュメンタリー『花と兵隊』(09)では、取材対象者との交渉過程をカメラに収め、その粘り強く泥臭い姿勢を印象づけた松林要樹。現在オーディトリウム渋谷で公開中の『相馬看花 -第一部 奪われた土地の記憶…

『先生を流産させる会』<br/>内藤瑛亮(監督)インタビュー

おびただしい量の牛乳と血のりにまみれた女子高生たちのダンスが忘れがたい、『牛乳王子』(08)の内藤瑛亮監督。待望の初劇場公開・長編作品は、2009年に実在に起きた事件を元にした『先生を流産させる会』であった。学園生活という舞台や「性」への意識な…

『僕は人を殺しました』<br/>坂井田俊(監督)インタビュー

なぜ、なんのためにこんな目に遭わされなければならないのか。男(川瀬陽太)は突然、暴力の洗礼を浴び、肉体の苦痛と屈辱の末に次第に人間性を失い、ついには理不尽にも殺人を強要される……。直截なタイトルから受ける印象そのままに、いっさいの説明や背景…

「コラボ・モンスターズ!!」レビュー <br/>フィクションを生きる <br/>馬越望(映画批評)

「コラボ・モンスターズ!!」は見るものを映画の国へと誘う3作のフィクション=映画からなる。映画の国というのは、血がペンキで出来ているということをあっけらかんと宣言してみたところで何も揺るがない国のことであり、生者と死者とのあいだに横たわって…

『Elements of Noise Arc』 <br/>柴田剛、日野繭子、斉藤洋平インタビュー

インディペンデントをメインに活動する映画監督の数は増えてきたが、その中でも柴田剛は一作ごとに他の映画監督とは一線を画す発想のスケールの大きさでもって、「映画」という概念に揺さぶりをかけようと企んでいる。そんな柴田剛が新たなプロジェクト「Ele…

映芸シネマテークvol.13開催のお知らせ

上映作品『スーパーローテーション』 ゲストトーク:斎藤久志(本作監督)×井土紀州(監督・脚本家) 日時:6月8日(金)19時開場 19時30分開映 会場:人形町三日月座B1F/Base KOM 中央区日本橋人形町1-15-5柏原ビルB1F 電話03-3667-0423 人形町駅A2番出口…

4月28日、「映画芸術」最新号(439号)発売!!

B5判、188頁、1500円(税込) 【特集 〈映画俳優〉という希望】 インタビュー 染谷将太 インタビュー 井浦新 インタビュー 村上淳 インタビュー 宮﨑将 インタビュー 松坂桃李 インタビュー 新井浩文 【新作特集 『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡…

映芸ダイアリーズ 2011日本映画ベストテン&ワーストテン <br>深田晃司、中山洋孝、平澤竹識

深田晃司(映画監督) ベスト ○ ピュ~ぴる(松永大司) ○ ショージとタカオ(井手洋子) ○ ギ・あいうえおス -ずばぬけたかえうた-(柴田剛) ○ サウダーヂ(富田克也) ○ わたしたちが歌うとき(木村有理子) ○ 君へ。(西村晋也) ○ 終わってる(今泉力哉…

映芸ダイアリーズ 2011日本映画ベストテン&ワーストテン <br>萩野亮、近藤典行

萩野 亮(映画批評) ベスト 1 なみのおと(濱口竜介、酒井耕) 2 相馬看花―第一部 奪われた土地の記憶―(松林要樹) 3 トーキョードリフター(松江哲明) 4 無常素描(大宮浩一) 5 わたしたちの夏(福間健二) 6 その街のこども 劇場版(井上剛) 7 愛しき…

映芸ダイアリーズ 2011日本映画ベストテン&ワーストテン <br>金子遊、若木康輔

金子 遊(映像作家・脚本家) ベスト 1 緑子/MIDORI-KO(黒坂圭太) 2 予告する光 gozoCiné(吉増剛造) 3 光の絵巻(石田尚志&牧野貴) 4 監督失格(平野勝之) 5 DREAMS 追悼・相原信洋 6 歓待(深田晃司) 7 ROADSHOW(大木裕之) 8 YOYOCHU SEXと代々…

細谷隆広インタビュー<br>川向こうの映画館で(前篇)

いまや伝説の名画座と言われる、自由ヶ丘推理劇場、大井武蔵野館、中野武蔵野ホールなどで支配人を務め、一部の映画ファンからタコ支配人の愛称で親しまれた細谷隆広氏。彼がそれらの映画館で組んだプログラムはシネマヴェーラ渋谷や銀座シネパトスなど現在…

『生きてるものはいないのか』<br>石井岳龍(監督)インタビュー

『五条霊戦記 GOJOE』(00)以来、じつに12年ぶりとなる石井岳龍(聰亙改め)監督の長編が公開される。現在、監督が教鞭を取る神戸芸術工科大学を本拠とし、スタッフ・キャストに学生をまじえ撮り上げた本作。原作は、劇団「五反田団」を主宰する劇作家・演…

映芸シネマテークvol.11レポート<br>『ギ・あいうえおス-ずばぬけたかえうた-』

ダニエル・シュミット『KAZUO OHNO』(95)、園子温『うつしみ』(99)など、国内外で高い評価を呼ぶ作品を輩出してきた、愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品。映芸シネマテークvol.11では平成21年度作品、『ギ・あいうえおス-ずばぬけたかえうた-』…

映芸シネマテークvol.12のお知らせ

3月9日(金) 姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う 西みがき 玄関の女 大工原正樹監督の映画ではとても普通じゃない愛や憎しみばかり描かれているのに、見ていて不思議と納得してしまう。昨年公開され話題を呼んだ『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』も、…

1月30日、「映画芸術」最新号(438号)発売!!

B5判、188頁、1600円(税込) 【2011年 日本映画ベストテン&ワーストテン】 相田冬二(ノベライザー) 磯田勉(フリーライター) 伊藤雄(湯布院映画祭実行委員会) 内田眞(編集者) 大口和久(批評家・映画作家) 岡田秀則(フィルムセンター主任研究員)…

『NINIFUNI』クロスレビュー <br>神田映良(映画批評)、近藤典行(映画作家)

触れあうようで、触れあわない距離 神田映良(映画批評) 「顔」と「ノイズ」の映画。『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』で強烈な拒絶のオーラを放っていた宮﨑将の顔は、今回、この世界の虚無を吸いとり、世界の表情のようにして、作品を支えている。ぼや…