2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧
『ミリキタニの猫』は去年の東京国際映画祭で上映されたときに大反響を呼んだ作品である。その前に世界中の映画祭で観客賞を始め、多くの賞を受賞していたわけだが、戦争によって人生を変えられた一人の男の生きざまを静かに見つめるプロデュサー兼監督のリ…
(1)タイトルについて まず思ったのは、映画の配給・宣伝を仕事にする人たちは大変だなあ、ということだ。 本作の原題は「バラ色の人生」。20世紀の大歌手ピアフの、光よりも影の濃かった劇的な生涯を映画にする上で、極めて申し分ないタイトルだ。全く…
今回は9月20日~24日に新作『遊び半分』を発表する中野成樹さんにインタビューをお願いしました。「中野成樹+フランケンズ」という集団を率いて活動する中野さんは、西洋古典劇を「誤意訳」と称する独自の方法で再生させ、注目を集めている存在です。…
映画館で映画を観ていますか? 先日行った映画館で、後ろの席に座った若い女性二人が映画の本編の上映が始まっているのにも関わらず、普通の会話をしていました。それは良くないだろう、と思って「話すのは止めてもらえる?」と優しく言ってみたところ、素直…
『そんな無茶な!』は、『牛頭』、『殺し屋1』などの脚本や『東京ゾンビ』の監督で知られる佐藤佐吉が今の邦画状況に叩き付けた挑戦状である。 「ヒットしさえすりゃいいんだよ」、「観客なんてアホだから、この程度の映画を観せてりゃ喜ぶんだよ」、「泣け…
映画芸術DIARYでは本誌の性格上、基本的に映画に関する記事を掲載してきました。今後もその方針は変わりませんが、映画以外のジャンルでもすぐれた表現をされている方々を紹介したいと以前から考えていました。そこで、今回、初めての試みとなりますが、現代…