映画芸術

脚本家荒井晴彦が編集発行人を務める季刊の映画雑誌。1月、4月、7月、10月に発行。2016年に創刊70周年を迎えました!書店、映画館、Amazon、Fujisanほかにて発売中。

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

荒井晴彦の特集上映はもうすぐ!

掲示板でも告知しました通り、12月6日(土)より川崎市市民ミュージアムにおいて映画芸術の編集・発行人である荒井晴彦の特集上映が始まります。映画芸術DIARYではこの上映に際して、荒井晴彦へのインタビューを行い、近日中の掲載を予定しておりますが、改…

試写室だより『ノン子36歳(家事手伝い)』 <br>鉄の鎧が脱げるまで <br> 深田晃司(映画監督)

丘の上のキ○ガイ学校。 これは、現在の日本映画界を支える多くの才能を輩出(排出?)している大阪芸術大学に、地元の人々が与えた呼称であるらしい。 この話を僕にしたのは、やはり大阪芸大出身の友人H氏であったと思う。例えば、大学に近づくにつれ景色の…

試写室だより『中華学校の子どもたち』 </br>言葉が形成されるとき、民族もまたつくられる<br> 金子遊(映画批評家)

中華街と中華学校 2009年に横浜が開港150周年をむかえるが、それは横浜中華街が同じだけの年輪を重ねてきたことを意味する。中華街を訪れる観光客は増えつづけているが、その形成の歴史を知る人は意外と少ない。横浜中華街の形成のうらには、欧米諸国による…

『うん、何?』<br>宇都宮睦登(プロデューサー)インタビュー

『白い船』(02)に続く「しまね三部作」の第二弾、錦織良成監督の新作『うん、何?』は映画の製作から公開までを地方自治体が中心となって行った100%地方映画。ヤマタノオロチ伝説の伝承地である島根県雲南市を舞台として、故郷に根を張って暮らす人たちの…

試写室だより『青い鳥』 <br>原稿用紙5枚の呪縛 <br>近藤典行(映画作家)

まずどうやって、どのタイミングで、主人公の顔を画面に登場させればよいか? 本作で監督デビューを飾った中西健二監督は、初監督の力みとは無縁の落ち着き払った手つきで、丁寧に描写を積み重ねることにより、その時を引き延ばす。キャメラは冒頭から、ゆっ…

『ブタがいた教室』<br>前田哲監督インタビュー

食育やいのちの問題が議論されている現在ですが、1990年に実際に小学校でブタを育てて卒業の際にみんなで食べようという教育を試みた教師がいました。その教師と生徒たちの1年間を追ったテレビドキュメンタリー(1993年放映)は多くの賛否を招きましたが、…

映芸マンスリーVOL16「背徳映画祭」傑作選 <br>しまだゆきやす(監督/イメージリングス代表)トーク

かつて「映画監督」といえば、東宝、東映、松竹、日活といったメジャーの映画会社に所属する監督のことを指した時代がありました。しかし、ほとんどの監督がフリーランスで活動している現在にあって、商業映画/自主制作映画、メジャー/インディペンデント…