映画芸術

脚本家荒井晴彦が編集発行人を務める季刊の映画雑誌。1月、4月、7月、10月に発行。2016年に創刊70周年を迎えました!書店、映画館、Amazon、Fujisanほかにて発売中。

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

映芸シネマテークVol.2『PASSION』トークショー <br>濱口竜介(監督)、稲川方人(詩人・本誌編集部)、荒井晴彦(脚本家・本誌編集長)

3月3日に行われた映芸シネマテークVol.2の上映作品は東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作として作られ、その後、東京フィルメックスやサンセバスチャン映画祭などのコンペ部門に出品されて話題を集めた『PASSION』でした。この日のトークショ…

『イエローキッド』 <br>ラッキーパンチはラッキーなパンチではない <br>近藤典行(映画作家)

まずは出し抜けに、二つの言葉を我田引水、ディレードスチールしてみよう。「いや、当たり前だと思う。密告者は密告する。泥棒は泥棒する。殺人者は殺人する。愛する者たちは愛しあう。……みてごらん、コンコルド広場はきれいだろ。」言わずと知れるほど引用…

20周年記念 映画芸術評論賞公募!!

1989年の秋、小川徹から荒井晴彦へ編集・発行が継承された小誌が、今年で20年目の節目を迎えました。この間のさまざまな困難に対して寄せられた協力者および読者のみなさんの支援に、改めて深く感謝いたします。 20年目にあたり、協力者・愛読者のひとりA氏…

「B級ノワール論」<br>吉田広明(著者)インタビュー

普段は映画の作り手にお話を伺うことの多い本サイトのインタビューコーナーですが、今回のお会いしてきたのは「B級ノワール論」の著者、吉田広明さんです。 「B級ノワール論」は昨年10月に発行された長編評論で、ジョセフ・H・ルイス、アンソニー・マン、…

試写室だより『幼獣マメシバ』『私は猫ストーカー』 <br>Oh!わんにゃん映画パラダイス~町のふもとで犬猫と暮らしている <br>若木康輔(ライター)

今春、「TVアニメを原作にした映画の評を、そのアニメを見ていない人が書くべきではない」という主旨のコメントを読んだ。インターネットの匿名掲示板ではなく、日本で最も歴史と権威のある映画雑誌で、である。批判を向けられた人を知っているので、ヤジ…

闘うドキュメンタリー映画時評(1) <br>『精神』『沈黙を破る』 <br>金子遊(映画批評家)

ビデオ・ジャーナリズムとドキュメンタリー映画 ビデオ・ドキュメンタリー映画の勢いが止まらない。フィルム撮影によるドキュメンタリー映画を目にする機会が少なくなって久しいが、代わりにビデオ・ドキュメンタリー映画は質と量ともに充実してきている。多…

荒井晴彦の映画×歴史講義・第4回 <br>『私が棄てた女』(69)×安保闘争

脚本家・荒井晴彦が映画とそこに描かれた歴史的事件について語る連載「荒井晴彦の映画×歴史講義」。本連載は日本映画学校脚本ゼミの卒業生を対象にした勉強会を採録したもので、映画『無能の人』などで知られる脚本家の丸内敏治さんがともに講師役を務めてい…

CO2 in TOKYO '09 <br>『ある光』高橋明大監督インタビュー <br>『こんなに暗い夜』小出豊監督インタビュー

6月6日(土)~12日(金)に池袋シネマ・ロサで開催されるCO2東京上映展を前に、昨年のオープン・コンペ部門でグランプリを争い、今回ともに企画制作部門の助成監督となった新鋭二人に話を聞いた。 一人は、現代の暗部に直面した人物たちが辿りつく微…