映画芸術

脚本家荒井晴彦が編集発行人を務める季刊の映画雑誌。1月、4月、7月、10月に発行。2016年に創刊70周年を迎えました!書店、映画館、Amazon、Fujisanほかにて発売中。

音と映像を感じる──『眠り姫』アクースモニウム上映再演のお知らせ

究極の音響上映、待望の再演!! 2013年6月18日。京都・同志社大学寒梅館にて日本初、いや世界初の試みとして話題を呼んだアクースモニウムによる映画上映――アクスモ「眠り姫」が、ついに関東地方で実現する。 アクースモニウムとは、1970 年代にフランスの現代音楽家フランソワ・ベイルが考案した、多次元立体音響システム。異なる音圧、音色、大きさのスピーカーを多数配置して空間音響を作り出す、電子音楽の奏法だ。 このアクースモニウムの日本で唯一プロフェッショナルな演奏家・檜垣智也が、20数台のスピーカーを駆使して、声と気配のカルト映画『眠り姫』のオリジナル音源をライブ演奏で完全空間化。姿を見せないあの登場人物たちを、まるでそこにいるかの如く感じさせる絶妙の音響!必聴!! kanbaikan4.JPG 2月28日(金)19:00開演 会場:川崎市アートセンター アルテリオ小劇場  神奈川県川崎市麻生区万福寺6-7-1 044-955-0107 http://kawasaki-ac.jp/ 料金 1500円(当日券のみ・全席自由席) ※当日17時より、整理番号付きチケットを販売開始(定員120名) ※ご注意:定員制のため、満席の場合は御入場できませんので予め御了承下さい。 お問い合わせ:シネマトリックス 03-5362-0671 公式HP:http://keishichiri.com/jp/events/acousmonium/ ■作品情報 nemurihime.jpg 『眠り姫』(2007年/80分/DV) 監督:七里圭/原作:山本直樹/音楽:侘美秀俊 声の出演:つぐみ、西島秀俊山本浩司 夢は、体が眠っているのに脳は活動している半覚醒状態に現れるが、冒頭、夜が朝へと移りゆくまどろみの時間を映し出す本作は、全編、夢の中の出来事かのように思わせる。ほとんど人の姿が映らず、声や物音など気配だけが画面を満たす。山本直樹原作の同名漫画は、幻聴を主題にした内田百閒『山高帽子』を下敷きにしている。公開からすでに7年以上、今もアンコール上映が繰り返される驚異のカルト映画。人々がなぜ、この作品に魅かれ続けるのか、それは観た者にしか分からない。 http://www.nemurihime.info/ 『眠り姫』予告(www.nemurihime.info/) 演奏 檜垣智也 ■プロフィール 1974年山口県生まれ。愛知県立芸術大学大学院修了。フランス留学中にアクースマティックの作曲と演奏で注目を浴びる。2003年に日本へアクースモニウムを紹介し、国内でもコンサート活動を始める。数多くの音楽祭やコンサート・シリーズの設立・運営・企画にも携わっている。記録された音響とその空間表現をテーマに活動を展開。現代音楽プロダクションMOTUS(パリ)と国際アクースマティック芸術祭FUTURAの常勤演奏家及び講師。 九州大学大学院、愛知県立芸術大学大学院、大阪芸術大学同志社女子大学名古屋芸術大学などで講師を務める。 主催 日本映画大学 制作 シネマトリックス 協力 川崎アートセンター/多摩美術大学芸術学科映像文化設計ゼミ/KAWASAKIしんゆり映画祭/charm point