映画芸術

脚本家荒井晴彦が編集発行人を務める季刊の映画雑誌。1月、4月、7月、10月に発行。2016年に創刊70周年を迎えました!書店、映画館、Amazon、Fujisanほかにて発売中。

2011-09-12から1日間の記事一覧

試写室だより『極道めし』 <br>違和感と虚構性がもたらす可笑しさ <br>神田映良(映画批評)

とある刑務所の雑居房・204房の面々は、受刑者でありながら妙に能天気に暮らしている。新入りの栗原健太だけは浮かぬ顔で、房そのものに慣れない彼には、自分を取り囲む明るい面々もどこか不気味に映じる。陽気で丸々とした通称「チャンコ」の甲高い笑い声が…